芸術活動「場所のリハビリ」(有限会社沖宗)

■所在地:岡山県倉敷市茶屋町早沖76(有限会社沖宗)

■主催:溝手久弥(有限会社沖宗代表)、柳楽晃太郎(表現したい)、藤田龍平(図画工作)

■協力:筒井彩(ふくやま美術館学芸員)、秋庭宗幸(映像)、李雨辰(日本画)、西原尚(音の美術家)

 

■概要

これは工場の場所としての機能や目的とそこに関わる人のものづくりの気持ちのリハビリを目的にして、掃除、整備、制作、地域住民への周知という一連の活動自体を作品として表現するものです。

 

■企画主旨

これは岡山県の早沖にある有限会社沖宗のノコギリ屋根の工場を舞台に、そこに関わる人と場所が本来持っていた機能や目的に注目し、それを表現の力を借りて再び取り戻していくための芸術活動です。タイトルにリノベーションではなくリハビリを選んだ理由は、この活動が場所の刷新ではなく復権・復活という意識で取り組んでいること、より多くの人に活動のイメージが伝わりやすい言葉だったことです。工場の機能と目的は物を作り販売をすることです、それは創造のために考えられた空間ともいえます。その機能と目的を取り戻すため、掃除、手入れをしていきます。ここでは将来、作家の制作活動を直に見ることができます。また展示された作品を購入したり、委託制作を発注することもできます。これは工場本来の目的と力を活かした芸術の形、新しいビジネスモデルの提案です。これらはこの場所のもつ可能性の一つです。人がものを作るには活力が必要です。ここではそんな力もリハビリしていきます。そのために工場では自然光を照明として使用します。日が昇ったら仕事をはじめ、日が沈んだら帰って自分のことをする。作業中は良く声を掛け合い、挨拶を欠かさないことで互いの関係を維持していきます。ここは人と時間と向き合うための空間になっていきます。当たり前のことですが、そのことから遠ざかりがちな現代生活に対して、もう一度その当たり前に向き合うことが、その場に関わる一人一人の活力も取り戻していくことに繋がると考えています。この活動は慈善活動や社会福祉活動ではありません。あくまで最終的な目標はこの活動で自分達の生活を成立させるための営利活動であると考えています。場所や人のリハビリを行う目的も突き詰めると自分達がより良く生きるためです。これを実践して見せてこそ活動の価値を証明することになると考えています。

 

■大切なこと

美しさを作るという意味では掃除は美術であると考えています。挨拶は付き合いの基本です、リハビリは一人ではできません、その場所で働く人同士の付き合い、取り巻く環境や、ご近所さんとの付き合い、お互いを尊重しあって活動を進めて行くことが長く継続した活動を支える礎になります。

2021.1.29「煤払い」

煤払い:柳楽晃太郎, 藤田龍平

お囃子:西原尚

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場所のリハビリ_煤払いチラシ_20230129.pdf
芸術活動「場所のリハビリ」の「煤払い」のお知らせです。
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場所のリハビリ_企画書_20220123
芸術活動「場所のリハビリ」の企画書です。
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